日本臨床薬理学会学術総会抄録集
Online ISSN : 2436-5580
第46回日本臨床薬理学会学術総会
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シンポジウム
今後のICH-GCPの方向性と我が国の医薬品開発について
森 和彦
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p. 17-

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Abstract

ICH-GCPは1996年に薬事法に規定されて以来、日本の治験を国際的に接続する基盤として機能し、30年の歴史を経て世界標準の臨床試験実施基準として定着している。近年、技術革新や試験デザインの多様化に伴い、従来の枠組みを超えた柔軟かつ合理的な運用が求められ、「GCP Renovation」と呼ばれる改訂作業が進行中である。改訂の主要ポイントには、電子記録の活用、リスクベースドモニタリング、監査効率化などが含まれ、臨床試験の透明性・信頼性を高めつつ効率化を図ることが期待される。 日本はICH発足時からの加盟国として改訂作業に積極的に関与し、アジア地域における規制調和と共同治験推進にリーダーシップを発揮してきた。しかし、MRCT(国際共同治験)の主流化に伴い、タイムリーな参加や規制調和、治験実施体制の整備、被験者登録の難しさなど課題も多い。これらに対応するためには、デジタル化や分散型治験(DCT)への対応、患者理解促進のための教育プログラム、医療機関との協力強化が不可欠である。 さらに、臨床薬理学的視点からは、用量設定の最適化、薬物動態解析の高度化、個別化医療の推進が重要であり、AIやビッグデータの活用が期待される。将来展望として、日本が世界の創薬トップランナーとして存在感を維持するためには、高度人材育成の継続、規制当局・産業界・アカデミア・患者の連携強化、革新的技術導入、オープンサイエンスとデータ共有の推進が求められる。 本講演では、ICH-GCP改訂の背景と最新動向を概観するとともに、日本の医薬品開発における課題と機会を整理し、国際競争力強化に向けた具体的方策を提言する。国際的な規制調和とステークホルダー連携の深化を通じて、持続可能で効率的な医薬品開発の未来を切り拓く展望を示す。

シンポジウム 3

 
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