日本臨床薬理学会学術総会抄録集
Online ISSN : 2436-5580
第46回日本臨床薬理学会学術総会
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シンポジウム
胆汁うっ滞型薬物性肝障害の新規代謝物バイオマーカーの探索と検証
齊藤 公亮加川 建弘辻 恵二熊谷 雄治佐藤 賢向坂 彰太郎坂本 直哉高松 一彦西矢 剛淑大野 泰雄齋藤 嘉朗滝川 一
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p. 39-

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Abstract

薬物性肝障害(DILI)は、医薬品等によって引き起こされる肝臓の障害であり、急性肝不全の全症例の10%以上を占める等、医療用医薬品の普及に伴いその被害が深刻化している。一方で、他の肝疾患との鑑別に利用可能なDILIの安全性バイオマーカーは十分に確立されていない。そこで本研究では、ヒトにおける薬剤性肝障害(DILI)の新規バイオマーカーを同定することを目的とした。本研究では、DILI患者(N=52)、及びその他の肝疾患患者(N=486)を対象に、専門医を有する7つの基幹病院から被験者を募った。まず、DILI患者および健常者(N=60)の血清サンプルを用いてメタボロミクス解析を行い、DILIの候補バイオマーカーをスクリーニングしたところ、ピログルタミルグリシン(pyroGluGly)、フェニルアラニン(Phe)、フェニルアラニルトリプトファン(PheTrp)の3つの代謝物を混合型および胆汁うっ滞型DILIの候補バイオマーカーとして同定した。続いて、候補バイオマーカーについて、分析性能が検証され、血清中濃度が測定可能なバイオマーカー分析法を構築し、DILI患者、回復後のDILI患者、その他の肝疾患患者における各バイオマーカーの濃度を測定した。測定した濃度を用いて、pyroGluGly、Phe、及びPheTrpの3代謝物の識別能力や特性を評価した結果、混合型および胆汁うっ滞型DILI患者と回復後のDILI患者との間で高い識別能力(ROC-AUC > 0.9)を示した。また、閉塞性黄疸を除くその他の肝疾患患者との比較においても、全てまたは一部の代謝物が高い識別能力(ROC-AUC > 0.8)を示し、3代謝物が混合型/胆汁うっ滞型DILI患者の臨床評価および回復後の患者や他の肝疾患患者との識別に有用な新規DILIバイオマーカーであることを見出した。

シンポジウム 7

 
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