日本臨床薬理学会学術総会抄録集
Online ISSN : 2436-5580
第46回日本臨床薬理学会学術総会
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シンポジウム
PSA (prescription safety assessment) Japan CBTトライアル 昨年度の結果と今年度の実施体制
今井 靖, 志賀 剛, 植田 真一郎
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p. 44-

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Abstract

 研修医を含め医師の処方ミスは臨床現場における大きな問題であるが本邦においても医学部において「処方」に関する教育は体系的に実施されてこなかった。最近改訂された医学部教育のコアカリキュラムに漸く適切な薬物治療を行う上で習得が必要な項目は記載されたが、実戦的な「処方」そのもののスキルを身につける教育については記載がない。英国ではコアカリキュラムの重要なアウトカムとしてprofessional skillが設定されており、4つのうちのひとつが薬剤の安全な処方である。専門医としての処方というよりも少なくとも「安全に」処方を行うことが目的となっている。これを実現するために英国薬理学会(BPS)の臨床薬理部門の医師、エジンバラ大学のSimon Maxwell 教授が中心になり医学部の最終学年にCBT形式で学ぶPrescription Safety Assessment(PSA)が作成された。このPSAは内科、小児科、外科、産婦人科、プライマリケア、老年医学を中心に症例が提示され、処方、これまでの処方のレビュー、患者への説明、治療計画、効果のモニタリング、検査値の解釈などから構成される。  琉球大学では文部科学省のR5年度からの事業、質の高い臨床教育・研究の確保事業にこの内容を含めて「安全な処方のためのシミュレーション教育」と「患者と研究者の負担を軽減する臨床研究専門職の確保とDCT推進」として申請し採択され、令和5年年度末に英国薬理学会との契約を締結、令和6年度(令和6年12月、7年1月)琉球大学においてM5-M6の有志を対象に日本版でのトライアル試験が実施された。令和7年度は日本臨床薬理学会も専門の部会を構成し参画する形で2025年12月-2026年1月に琉球大学に加え東京慈恵会医科大学、横浜市立大学、金沢大学、大分大学、自治医科大学の6大学でトライアル試験を実施すべく最終調整を行っている。  この教育・試験システムは将来的には医学教育あるいは医師国家試験・卒業前CBT/OSCEに組み入れられていくべきと考えられるものであり、文部科学省、厚生労働省など医学教育を管轄する部署および医学教育にかかる学術団体との密な連携を進め、この日本版PSAが学会・一部の大学のトライアル事業から日本の医学教育システムの中に実装されよりよい実践的な医学教育の展開につながることが期待される。

シンポジウム 9

 
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