日本臨床薬理学会学術総会抄録集
Online ISSN : 2436-5580
第46回日本臨床薬理学会学術総会
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シンポジウム
肺高血圧症・静脈血栓症における遺伝学的検査
片岡 雅晴
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p. 87-

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Abstract

 肺高血圧症では、我が国においても肺高血圧症の血行動態定義が改訂され、安静時平均肺動脈圧の基準値引き下げと運動誘発性肺高血圧症の新設が行われた。そのため、早期診断の重要性がさらに増したことから、患者に対する遺伝学的検査のみでなく、患者とその近親者に対する遺伝学的検査もクラスI推奨となり、未発症変異保有者のスクリーニングとサーベイランスの重要性が明記された。また、近年は、日本からの独自の遺伝学的エビデンスとして、欧米の肺高血圧症患者では認めない日本人患者独自の疾患関連遺伝子が存在し、他の難治性血管病と共通した疾患群として説明可能であること、先天性心疾患と共通した遺伝子が存在すること、等が報告されている。さらに、遺伝子による治療反応性の違いから、肺移植を含めた適切な個別化医療に繋がるエビデンスも我が国から複数報告されている。  一方、静脈血栓症については、我が国における遺伝性血栓性素因の代表的な疾患としてはアンチトロンビン欠乏症・プロテインC欠乏症・プロテインS欠乏症があげられるが、近年プロトロンビン遺伝子バリアントがアンチトロンビンレジスタンスとして静脈血栓症発症に寄与することが日本からはじめて報告され、その後も国内外からの報告が続き注目を集めている。  肺高血圧症と静脈血栓症における遺伝学的な知見を、我が国におけるエビデンスを中心に整理し、本セッションが日常診療に役立つ一助となるよう、お伝えしたい。

シンポジウム 21

 
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