抄録
本研究の目的は,特別養護老人ホーム(以下,特養)の感染管理において看護職が認識している課題を明らかにすることであった.全国の特養の看護職1000名を対象に自記式郵送質問紙調査を行い,感染管理の課題に関する記載のあった48件の自由記述を分析対象とし,記述の意味内容の類似性に基づいて分類した.その結果,多床室で個室がないために感染症に罹患した高齢者を隔離することができない【特養の環境に関する課題】,感染対策委員会が十分に機能していない【感染管理のシステムに関する課題】,職員の手指衛生などの感染管理の徹底・継続が難しい【職員の感染管理に対する認識の課題】,認知症高齢者に特化した対応に対する【入所者の特性に応じたケアに関する課題】の4カテゴリー,17サブカテゴリーに分類した.