抄録
在宅療養患者は,心身状態や社会環境によって療養場所が様々に変化する.本稿ではMedication Reconciliationの実装にむけて, 訪問看護師の立場から在宅療養患者の薬剤安全の課題を考察する.訪問看護の対象者の中で服薬の課題が多い例を分析すると,薬の自己管理力が低下している患者が,複数診療科の外来通院,複数の施設サービス利用,入退院時の服薬情報の管理をしている現状が浮かび上がる.その現状をふまえMedication Reconciliationの実装する際のポイントを考えると①介入する対象を明確にする,②介入する人を選定する(支援に組み込む),③介入の適切さ,質を評価する,の3つになった.特に,③の介入の適切さにおいては,在宅療養患者の特徴を踏まえ,バランスモデルの考え方を理解することが重要であり,Medication Reconciliationが画一的に実施されることにならないような工夫が必要である.