病院におけるバイオクリーンルーム(BCR)は院内感染防止を目的とし、細菌やウイルスを対象としている。BCRの空調性能評価は国内外において各種評価基準があり、設計施工時に最も多く用いられるのは「病院設備設計ガイドライン(空調設備編)HEAS-02-2013」であるが、その他の基準も用いられることがあるため、基準ごとに数値や指標が異なり設計施工段階で問題点が生じている。
病院空調設備における最優先事項は、BCRに指定された病室・空間への細菌・ウイルスの侵入を防ぐことであり、これを実現するにはHEPAフィルターの他にはありえない。とくにICUでは、HEPAフィルターを介した空調吹出口の設置位置は患者直上配置を避け、耐ドラフト対策とすることが肝要である。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)をはじめとする新興再興感染症に対しても、今後ICU空調設備において空調的数値基準などを検討していく必要がある。