2022 年 39 巻 2 号 p. 192-197
在宅酸素療法(home oxygen therapy:HOT)や在宅人工呼吸療法(home mechanical ventilation:HMV)を扱う医療機器メーカー(業者)による災害対応の実態を調査し、対応について比較検討した。石川県でHOTやHMVを扱う業者で、研究参加の同意を得た6社を対象とした。平時と災害時の対応について無記名自記式質問調査用紙を用いて調査した。6社がHOT、5社がHMVを扱っていた。平時と災害時の対応地域で違いはなかったが、社員数が異なった。すべての業者が利用者に連絡と対応を行い、医療機関と行政機関への報告体制があった。災害対応システムを4社が活用し、電源供給状況の確認などの機能を有していた。業者は利用者と医療機関、行政機関に対し災害対応を行っており、連絡と報告の時期や頻度、災害対応システム導入の有無などが異なっていた。