日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌
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シンポジウムⅢ
医師の立場からみた効率のよい看護師教育の実際
桂 秀樹
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2007 年 17 巻 3 号 p. 213-217

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抄録

呼吸ケアを在宅で継続し有効な治療とするためには,地域におけるサポート体制の確立が重要である.呼吸ケアの地域における啓発,普及,スタッフの教育を目的として,看護師を中心としたコメディカルを対象に研修の機会を提供する研究会を主宰し,研修会参加者に対し参加前後でアンケートを実施し,その効果を検討した.1)研究会参加者の主体は看護師であり,看護職の呼吸ケアに関する関心度は高いと推定された.2)呼吸ケアを実施する際には患者指導の技術不足が実施の阻害因子になり,技術不足を解消する教育の場の不足が問題と考えられた.3)地域に根ざした研修の場を設けることにより,自己学習,職場での研修,患者指導の技術力の向上,専門職の育成などの効果があり,その効果は研究会への複数回参加者でより顕著であった.以上により,地域に根ざした呼吸ケアの研修の場を設けることにより,看護師を中心としたコメディカルの呼吸ケアの研修が進み,呼吸ケアの普及につながると推定された.

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© 2007 一般社団法人日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
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