日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌
Online ISSN : 2189-4760
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早期公開論文
早期公開論文の2件中1~2を表示しています
  • 渡邊 達矢, 内田 貴洋, 徳永 愛利, 金 俊樹, 清野 ひとみ, 藤川 彩, 南 千尋, 神田 基生, 池田 法子, 松下 功
    原稿種別: 研究報告
    論文ID: 23-38
    発行日: 2025年
    [早期公開] 公開日: 2025/07/10
    ジャーナル フリー 早期公開

    【目的】当院におけるビデオ補助下胸腔鏡手術(video-assisted thoracic surgery;VATS)患者の術後在院日数が長期化する因子について検討した.

    【方法】VATS患者50名を対象に術後在院日数が11日未満の短期群35名と11日以上の長期群15名に分けて,身体機能や呼吸機能等の各調査項目を比較した.

    【結果】短期群と比較し,長期群では術前呼吸機能(1秒量,対標準1秒量,最大呼気流速,対標準最大呼気流速,対標準一酸化炭素肺拡散能)が有意に低値を示した.術後肺合併症の併発率は,⻑期群が短期群に⽐べて有意に⾼かった.

    【考察】術後在院日数を長期化させる因子は,術前の呼吸機能低下と術後肺合併症であった.術前の最大呼気流速は,手術適応を決定する上で重要とされる1秒量や一酸化炭素肺拡散能と同様に,術後在院日数の長期化リスク因子として有用な指標であることが示唆された.

  • ー標準化と対象者層別化の試みー
    新貝 和也, 池内 智之, 松尾 聡, 森 駿一朗, 森 大地, 井元 淳, 一木 克之, 自見 勇郎, 河野 哲也, 加藤 香織, 津田 ...
    原稿種別: 原著
    論文ID: 24-17
    発行日: 2025年
    [早期公開] 公開日: 2025/03/21
    ジャーナル フリー 早期公開

    呼吸リハビリテーション(PR)は慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者において不可欠な治療介入である.しかしながら,その介入内容にはスタッフの経験によって差を認める.また,本邦のCOPD患者は欧米と比較して高齢・虚弱であることが多く,国際的なエビデンスベースのPRよりも個人の生活に焦点を当てたPRを優先すべき症例も少なくない.当院では,これらの問題点に対して,PRの標準化および対象患者の層別化を目的としたPRプロトコルを作成・導入した.本研究は,当該取り組みについて,その導入前後のPRの効果を比較することを目的とした.PRプロトコル導入前(CR群)および導入後(PC群)においてPR前後の各臨床指標の変化を比較した.その結果,PC群はCR群と比較して健康関連QOLの改善が大きかった.PR評価・介入の標準化を目的としたPRプロトコル導入は,COPD患者の健康関連QOL改善効果を高める可能性が示された.

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