目的:非結核性抗酸菌症(NTM)患者へのエネルギー充足率を指標とした栄養介入の有効性を明らかにする。
方法:管理栄養士による食事調査と栄養指導を実施したNTM外来患者42例を後方視的に検討した。「エネルギー摂取量/総エネルギー消費量」をエネルギー充足率とし、摂取量は管理栄養士による24時間思い出し法を用いて推算した。
結果:42例は年齢中央値71歳、女性が34人(81%)だった。低体重(BMI 18.5 kg/m2未満)の22例ではそれ以外の20例と比べてエネルギー充足率が有意に低かった。エネルギー充足率100%未満の21例中16例について栄養指導の3ヶ月後に再評価したところ、エネルギー充足率の改善を認め、3%以上の体重減少を示した患者はいなかった。
結論:NTM患者において、エネルギー充足率を指標とした早期の栄養指導を行うことにより、エネルギー摂取量が増加する可能性がある。
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