【目的と方法】COPD増悪入院後,呼吸リハビリテーションを実施した84例を対象とし,後方視的に退院後1年以内の増悪による再入院に関連する因子について患者特性,肺機能,在宅酸素療法の導入有無,前年のCOPD増悪,退院後の呼吸リハ継続有無を調査し,1年以内の再増悪との関連を検討した.有意であった因子についてはカットオフ値を算出した.
【結果】年齢,性別,%FEV1を調整変数としたCox比例ハザード分析の結果,再増悪は外来・訪問呼吸リハ継続有り(HR, 0.409; 95%CI, 0.191-0.876),CAT得点(HR, 1.071; 95%CI, 1.026-1.118)に有意な関連を認めた.1年以内の再入院を予測するCATのカットオフ値は22.5点(感度 = 0.44, 特異度 = 0.90, AUC = 0.72)であった.
【結語】CATのカットオフ値を用いることで,1年以内の再増悪リスクが高い患者を抽出することが可能となる.また,退院後も呼吸リハを継続することで,再増悪リスクの低下に期待ができることが示唆された.
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