2017 年 26 巻 3 号 p. 502-507
私達は2012年度より大垣市において特定健診にのせた形でCOPD検診を毎年実施している.今回私達は一般住民に対するその啓発効果をCOPDの認知度を経年的に追跡することで前向きに検証した.COPD検診受診者は2012年度が6,306人,2013年度が6,313人,2014年度が5,886人であった.COPDの認知度は,初年度の23.5%が2年目は45.0%,3年目は53.7%と向上していた.一部抽出群の検討では,検診既体験群の認知率は60%.初回体験群では27%で,COPD検診は大きなインパクトを与えていた.以上よりCOPD検診COPDの認知率向上に対して有効であると考えられた.