2025 年 34 巻 3 号 p. 203-207
京都大学肺移植呼吸リハビリチームは,進行性肺疾患患者における肺移植前後の生命予後やQOLの向上を目指し,2013年に多職種で発足した.術前から重度の骨格筋障害を持つ患者に対し,チーム医療と研究活動を展開してきた.特に骨格筋障害が移植後の生存率やQOLに影響することを明らかにし,胸部CT画像を用いた新たな評価法を開発して予後関連指標としての重要性を導くことができた.これらの成果は国内外で発表され,今回学会賞を受賞するに至った.今後は,更なる研究成果を発信するとともに,評価および治療法の標準化や地域連携を通じて,より多くの患者への貢献を目指せるかが課題である.