日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌
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成人喘息患者における長時間作用性抗コリン薬のオシレーション法による予測と評価
篠田 千恵和田 攻丸山 宗治
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論文ID: 21-43

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抄録

背景)気管支喘息においてLAMA(long-acting muscarinic antagonists)はICS(inhaled corticosteroid)、あるいはICS-LABA(inhaled corticosteroid-long-acting beta2-agonists)で効果不十分な場合に併用することが推奨されている。しかし、反応性にはばらつきがあり、その効果を評価するにあたりエアゾル発生リスクが少ない安全な検査手技が求められている。

目的)喘息においてLAMAが有効な症例の予測因子を探る。LAMAの効果をオシレーション法で予測し評価する。

対象)気管支喘息患者のうち、ICS-LABAを投与しても閉塞性換気障害が残存した31例。

方法)対象者にLAMAを追加し、追加前後にスパイロメトリー、オシレーション法、FeNO測定を実施した。

結果)一秒量(FEV1)は平均119 ml増加していた。FEV1が10%以上増加する予測因子は、共振周波数(Fres)高値であることだった。FEV1とFresには良好な相関関係がみられた。

結語)オシレーション法を実施することで喘息におけるLAMAの有効な症例が予測でき、その効果の評価も可能と思われる。

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