日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌
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運動に伴う声門閉塞がCOPDの運動耐容能および換気制限に影響する
三木 啓資辻野 和之福井 基成北島 尚昌宮本 哲志三橋 靖大長田 由佳新居 卓郎松木 隆典橋本 尚子三木 真理木田 博
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論文ID: 22-35

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抄録

背景:これ迄、COPDは末梢気道閉塞によるとされ、須らく吸入薬中心に治療がなされるも十分な運動耐容能獲得には至っていない。我々は、COPDに対する呼気圧負荷トレーニング(EPT)効果を多施設無作為化コントロール比較試験で検証し、全病期のCOPDで、EPT後の運動耐容能改善を報告した。

方法:今回、そのサブ解析として、EPTによる運動耐容能向上が声門閉塞変化および換気能変化に依存するかどうか喉頭鏡下漸増負荷検査による声門開大比(最大開大面積に対する比)と換気指標を用い検討した。

結果:ステップワイズにより最高酸素摂取量向上により関連する指標を検討すると、平均呼気1回換気流量の変化量(p<0.0001)および 声門最大閉塞時の声門開大比変化量(p<0.0001)が選択された。

結論: EPTによる上気道の声門開大化と換気量向上が下気道疾患であるCOPDの運動耐容能改善に繋がった可能性が示唆された。

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