研究 技術 計画
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東京ゲームソフトクラスター : 企業の空間的集積の考察
馬場 靖憲渋谷 真人
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2000 年 14 巻 4 号 p. 266-278

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抄録

TVゲームは90年代における日本の代表的イノベーションであり, ハードウェアに加えソフトを大量に輸出するなど, コンテンツ開発においても国際的に健闘している。なぜ, 日本のゲームソフト企業が競争力を持つことになったのであろうか。本研究は予備的な聞き取り調査をもとに, 300社にのぼる企業を対象にデータベースを作成し, 同産業の競争力分析を行なった。そこで浮かび上がったのはゲームソフト開発を促進する既存企業の多角化とベンチャー企業の参入による「東京ゲームソフトクラスター」の存在である。まず, ゲームソフト企業を生み出す既存産業の立地に依存してクラスターの形成は始まり, ビジネスソフト開発からの参入, また, 各種コンテンツビジネスからの参入によって異なった空間的クラスターが形成されている。一方, 開発者が起業しゲームソフト市場に参入しようとする場合, ベンチャー企業はその発展段階にあわせて適当なクラスターを選択している。デジタルコンテンツ産業におけるクラスターの誕生はソフト化/知識化を目指す日本の産業社会に対して多くの含意を与えることになる。

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2000 研究イノベーション学会
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