2024 年 38 巻 4 号 p. 494-506
高等教育におけるアントレプレナーシップ教育プログラムは,その潜在的な影響力に対する認識の高まりを反映し,ここ数十年で大きく成長した。これらのプログラムは,創造性と革新性を育む起業家的マインドセットとスキルを育成することを目的としており,学生の専門的な成長と社会への将来的な影響力にとって極めて重要である。このような資質を育成することの複雑さを考慮すると,高等教育機関は,起業家教育の目標と密接に連携した効果的なFD(Faculty Development)プログラムを提供する必要性がある。本研究では,これらの目的を達成するためのFDプログラムの有効性を評価するための,エビデンスに基づく枠組みを紹介する。本研究では,41人の参加者を対象に,プログラム期間中に3回の評価を行った。その結果,創造性のプロセスに関連する2つの学習成果に有意な改善が見られ,これらの成果の発展には3つの重要な個人差が顕著に影響していた。さらに,選択コースは,学習成果の1つを向上させることがわかった。