日本デザイン学会研究発表大会概要集
日本デザイン学会 第51回研究発表大会
セッションID: F04
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クーポン型広報紙の提案
広報活動による行政と住民のコミュニケーション
*明和 寛子宮崎 紀郎玉垣 庸一小原 康裕
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抄録

 現在、地方自治体の広報活動において、広報紙は中心的な役割を果たしている。そのため、広報紙には、情報提示の分かりやすさが必要である。しかし、現状の広報紙は情報の分類や整理が十分になされていないことや、文章を詰め込みすぎたレイアウトがいっそう読みにくさ、分かりにくさを強めている。本研究では、行政からの情報を分かりやすく伝えることで、広報紙をより有効に活用することを目的とする。広報紙制作の現状調査より、紙面のレイアウトについて改善が必要であるということ、また、アンケート調査により、広報紙は地域情報を入手する情報源としてニーズが高いということが分かった。以上より、クーポン型広報紙を提案する。広報紙をクーポン型にすることで利用率の向上を図る。また、情報ごとに記事を矩形に区切ることで検索しやすい紙面となる。制作した広報紙の印象を調査するため、SD法による評価を行ったところ、現状の広報紙と比較して実用性が高いという評価が得られた。本研究によって、これからの自治体の広報活動の一つの手段として、クーポン型広報紙の有効性が示されたと言える。

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© 2004 日本デザイン学会
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