日本デザイン学会研究発表大会概要集
最新号
選択された号の論文の392件中1~50を表示しています
  • 安井 重哉
    セッションID: A1-01
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/10/22
    会議録・要旨集 フリー
    本研究は、感情的なSNS投稿や衝動的な買い物など、即時性を重視するテクノロジーが助長する衝動的行動に対して、ユーザーが冷静な判断を下す「ひと呼吸置く」ためのインタラクションデザインを提案する。印鑑の向きを確認する動作のように、一瞬の物理的行動が思考の契機となることに着目し、スマートフォンやゲーム機の操作において、デバイスの静置、視線の移動、発話などの身体的アクションを促す「ひと呼吸置くモード」を設計する。これにより、ユーザーの自律性を尊重しつつ、感情の高ぶりを和らげ、より慎重な意思決定を支援することを目指す。さらに、本提案では「やらされている」と感じさせない体験設計を重視し、ユーザーが自らの意志で行動を見直す機会を提供する。今後は、プロトタイプ開発と実証実験を通じて、ユーザー行動への影響とデジタルウェルビーイングへの効果を検証していく。
  • ユーザー体験向上に向けたキャラクターの設計
    三村 亮太朗, 佐藤 弘喜
    セッションID: A1-02
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/10/22
    会議録・要旨集 フリー
    本研究は、初心者向けピアノレッスンソフトの音声案内におけるキャラクター設定が、ユーザーの使用意欲や印象に与える影響を調査することを目的とした。 男女の講師役キャラクターを用いたピアノレッスンの映像を被験者に視聴させ、演奏後に5段階評価で印象評価を行った。評価項目は外見・声・話し方に関する13項目とした。 実験の結果から、結論として、ピアノレッスンソフトの設計においてユーザーの練習継続意欲を高めるという視点で考えると、ユーザーの性別に関わらず女性の講師キャラクターがより適しており、女性キャラクターがユーザーに安心感を与え、練習を続けやすい環境を作り出す可能性が示唆される。また、信頼感や親しみやすさ、心地よさといった心理的な要素を重視する場合は異性の講師キャラクターが、効率的な指導を求める場合やレッスン時の煩わしさを最小限に抑えることを重視する場合は、ユーザーと同性の講師キャラクターが適していると考えられる。ユーザーが求める体験価値に応じてキャラクターの性別を適切に選択することで、効果的な学習に繋がる可能性があるとわかった。
  • 作品展示ブースでの動画再生を対象として
    横山 広充, 倉田 晃希, 横川 敬一
    セッションID: A1-03
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/10/22
    会議録・要旨集 フリー
    本研究は、デジタルサイネージのユーザーインターフェースに関する実験的考察である。近年,デジタルサイネージの普及にともない,デジタルサイネージ使用時のUIについて様々な検討が行われている。しかしながら,デジタルサイネージ体験時の視覚行動特性について視線情報などの行動量や心理量を定量的に把握した研究は多くない。そこで本研究では、デジタルサイネージの映像再生方法に着目した3種類のユーザーインターフェースを提案し、それらを用いた実験を行った。実験の結果、視聴者が展示物に物理的に接触した際に動画再生をトリガーとすることで、視聴者の視線を展示物に誘導することが可能であることが示唆された。さらに、ユーザビリティ評価の低いユーザインタフェースは、動画再生への期待感を高める可能性が示唆された。
  • 行為の七段階理論を用いた考察
    谷山 建作, 柳澤 秀吉
    セッションID: A1-04
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/10/22
    会議録・要旨集 フリー
    主体感は,特に適応的かつ進化する技術において,ユーザの探究を促す上で重要な役割を果たす.本研究では,コンパレータモデルを自由エネルギー原理を用いて不確実性を考慮したモデルに拡張し,予測誤差と不確実性が主体感にどのように影響するかを提案する.さらに,この枠組みをノーマンの行為の七段階理論と関連付けることで,主体感が新しい道具や製品に対するユーザの探究にどのような影響を与えるのかを検討する.この視点は,進化する技術において,好奇心を喚起し,持続的な探究を促すインタラクションの設計に貢献する.
  • 松尾 晃聖, 土屋 雅人
    セッションID: A1-05
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/10/22
    会議録・要旨集 フリー
    本研究は、自重バランストレーニングを用いた、バランス感覚の発達と身体能力の向上を目的とした、健康支援システムの研究である。運動機能の一つであるバランス感覚を自重トレーニングに組み合わせる事で、運動の相乗効果を高め、身体能力の向上を図る事が出来ると考えた。本システムでは、加速度センサを組み込んだバランスボードと、バランスボードから送られてくるデータを受信・表示するタブレット端末を用いる。システムソフトウェアは、Processing言語とArduino言語を用いている。送られたデータをもとに、使用者のリアルタイムの動きと、健康支援のためのアドバイスがタブレット端末に表示される。 バランスボードの動きをタブレット端末にわかりやすく、リアルタイムに表示し、使用者に的確な運動を促すことで、直感的かつ効果的な健康支援を目指す。
  • 宍戸 泰輔, 土屋 雅人
    セッションID: A1-06
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/10/22
    会議録・要旨集 フリー
    本研究は、デジタル広告の誘目性向上を目的とし、アニメや漫画の効果背景表現を取り入れたインタラクティブ広告の開発を行った。デジタル広告市場は成長を続けているが、従来の動画広告は一方向的であり、視認率の向上が課題となっている。本研究では、TouchDesignerを用いたシステムを構築し、カメラで取得した通行人の動きをリアルタイムで解析し、アニメや漫画の効果背景表現を付加したインタラクティブ広告をサイネージに投影する手法を提案した。本システムの評価のため、10代から30代の男女26名を対象に実験を実施し、誘目性と有用性について調査を行った。その結果、炎のエフェクトが最も視線を引きつける効果が高く、特に既知の力を表現したエフェクトが有効であることが示された。また、通行人の動きに応じてエフェクトが発生する仕組みが高く評価された。今後は、エフェクトの種類を増やし、誘目性をさらに向上させることが課題となる。本研究の成果は、デジタルサイネージ広告の新たな展開に寄与することが期待される。
  • 太田 ゆり, 土屋 雅人
    セッションID: A1-07
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/10/22
    会議録・要旨集 フリー
    Conventional digital guidance systems have faced issues of information overload and operational complexity. This research proposed a system that combines paper maps and AR, and created a prototype for a fictitious theme park, utilizing QR code-based AR to supplement the information conventionally provided by paper maps. The results of this research provide design guidelines for future theme park guidance systems, which are expected to enhance their practicality through further development and improved operability.
  • 職人の経験知とデジタルファブリケーションによる素地の立体化の試み
    蛭田 直
    セッションID: A2-01
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/10/22
    会議録・要旨集 フリー
    七宝焼の立体作品である「立物」は、従来、鍛金やスピニングによって銅製の素地が成形されてきたが、高度な職人技と長い製作時間が必要で、量産や複雑な造形には限界があった。本研究では、電鋳七宝職人の経験知をもとに、デジタルファブリケーションを活用し、凹形状の母型を用いた立体的な電気鋳造による素地製作を試みた。アノード配置の工夫や電解条件の最適化により、凹部奥への銅の析出に成功し、得られた素地に銀メッキと釉薬焼成を施すことで七宝焼としての成立も確認できた。本手法により、従来困難であった複雑な立体造形や意匠を反映した七宝素地の量産が視野に入り、鍛金工程の一部代替や、他の伝統工芸分野への応用も期待される。本発表では、その技術的な工夫と今後の展望について報告する。
  • 傳法 舜也, 元木 環
    セッションID: A2-02
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/10/22
    会議録・要旨集 フリー
    VRChat 等3DCGのバーチャル空間(エンバイロメントデザイン)の制作では,オブジェクトに使用感を施すために,汚れや傷をテクスチャに加えたり,オブジェクトを不規則に配置したりすることで空間にリアリティと魅力を演出する.本研究では,著者自身の創作活動を対象に,魅力的なバーチャル空間の制作を目指し著者が行っている,いわば“散らかすデザイン”のためのデザイン原則を見出すことを目的とする.著者のバーチャル空間の創作活動における思考や行為の記録を分析し,“散らかすデザイン”を意識している要素を抽出した結果,その要素にはオブジェクトやテクスチャの形状や配置の決定判断において,疎密のコントラストや有機的な形状,空間における認知負荷,視線のやり場,ストーリー性の想起といった意識が関係していることが明らかになった.
  • 炭田 怜, 長谷川 敦士
    セッションID: A2-03
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/10/22
    会議録・要旨集 フリー
    本論文は、西表ジャングルクラブが主催する沖縄県西表島でのジャングル滞在において体験される自給自足的生活や共同体形成が、参加者の固定観念の変化にどのような影響を与えるのかを明らかにすることを目的とし、オートエスノグラフィー、参加者インタビュー、参与観察という3つの質的調査を実施した。分析結果から、生きるための試行錯誤によって都市生活において所与とされている分類や記号の前提が見直され新たな意味づけが行われ、共同体の中で経験が言語化・共有される過程で相互に影響し合うことで新しい概念の創発が生じることが示された。
  • 滋賀県(近江)の新旧地図データを統合した新たな防災、減災地図作成の試み
    石川 亮
    セッションID: A2-04
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/10/22
    会議録・要旨集 フリー
    滋賀県に関する古地図や絵図などの記録や表現から、さまざまな自然災害の発生を読み解くことができます。明治時代以降、視点に基づいた地図の作成が進み、琵琶湖周辺の地形を大まかに把握できるようになりました。 2013年に国土地理院が地図や航空写真の閲覧サービスを開始して以来、目的に応じた個別の地図の作成が容易になりました。こうした新旧さまざまな情報(地図)を統合し、新たな気づきや分析につなげていきたいと考えています。あるいは、先人たちの思いや知恵、工夫を読み解くことで、現代社会の課題解決の糸口を掴みたい。
  • 菊地 未愛, 柴田 吉隆
    セッションID: A2-05
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/10/22
    会議録・要旨集 フリー
    社会課題解決のための活動が浸透する一方で、そこに交わることができないと感じている人がいる。本研究は社会活動の壮大さや燦然と輝く様子に心理的な隔たりを感じる人に焦点を当て、実践過程での考え方や気持ちの変化を調査した。社会活動に懐疑的であった人と中心的役割だった人を対象に行ったインタビューでは、両者の行動が互いに作用しあい共生といえる関係にあることがわかった。
  • 玉島ARTプロジェクトの実践事例から
    黒川 しのぶ, 関﨑 哲
    セッションID: A2-06
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/10/22
    会議録・要旨集 フリー
    地域振興を目指したアートプロジェクトには、地域住民との関わりを通じて、地域の持つ魅力に対して目を向ける機会をつくることが必要であると考えた。そこで任意団体を設立し、岡山県倉敷市玉島地区で3年間に5つのアートプロジェクトを企画・実施して検証した。その結果、地域が持っている魅力が多様な視点で可視化され、関わった人の間に新たな繋がりが生まれた。このことは、アートプロジェクトには地域コミュニティを醸成する可能性があることを示唆している。但し実施したプロジェクトは団体主導で継続性に欠けるため、今後は既存の地域プレイヤーと連携を深め、地域住民が主体となって進めるアートプロジェクトを企画・実施して検証を続けていく。
  • 山中 綾華, 小野 明日香, 瀬古 俊一, 松川 尚司
    セッションID: A3-01
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/10/22
    会議録・要旨集 フリー
    認知症に関する啓発活動を行っている認知症の人にインタビューを行った。その結果、前向きな変化は人的環境に大きく影響されることが明らかになった。そこで、認知症に関する啓発活動をしていない認知症当事者3名を対象に、その変化と要因を明らかにすることを目的にインタビュー調査を行った。その結果、認知症とともに生きていく決意の背景には、認知症への理解不足に対する悲しみや抵抗感などのネガティブな感情があることが示唆された。
  • 佐藤 涼香, 安井 重哉
    セッションID: A3-02
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/10/22
    会議録・要旨集 フリー
    本研究の目的は、ギター初心者である自分自身の練習における課題を明らかにし、その解決策を探ることである。具体的には、「身体メタ認知」法を用いて日々の練習を記述し、その中での課題の抽出を試みる。また、他者に演奏を聴いてもらい、対話を通してより課題に焦点を当てる方法も取り入れる。本発表では、これまでに明らかになった課題を述べるとともに、それらを踏まえた解決策をサービスデザイン・システムの観点から提案する予定である。
  • 日野 真麻, 安井 重哉
    セッションID: A3-03
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/10/22
    会議録・要旨集 フリー
    本研究では、非ネイティブ話者の「羅列英語」の使用を支援するために、アナログゲームベースのアプローチを提案する。「羅列英語」を使用する際に必要と思われる「複数の言い換え」と「話しながら考える」ことを可能とするゲームを作成した。インタビュー評価により、このゲームの対象プレイヤーなどの特性が明らかになった。また、「羅列英語」は初心者の発話行動を支援するのに有用であることが明らかになった。
  • 前田 悠之介, 安井 重哉
    セッションID: A3-04
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/10/22
    会議録・要旨集 フリー
    近年、多くのAIが生成した画像がソーシャルメディアに投稿されている。筆者は、生成AIユーザーがどの程度コンテンツに関与しているのか、また、その意図が視聴者に伝わっていないことを問題視した。当初は、AIの使われ方に応じて新たなラベリング制度を導入すべきという仮説に基づいて研究を進めていた。しかし、ソーシャルメディア上の意見やユーザーインタビューを分析した結果、制作者と視聴者の求める情報の違いが重要な課題であることが明らかになった。今後は、両者が適切に情報を共有できるような仕組みづくりを進めていく。
  • ープロジェクションアートの事例報告ー
    渡邊 哲意, 重田 佑介, 坂口 元邦
    セッションID: A3-05
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/10/22
    会議録・要旨集 フリー
    According to the Basic Plan for the Promotion of a Tourism-Oriented Nation, approved by the Cabinet in 2023, the enhancement of high-value-added content using activities, art, and food is required to expand tourism expenditure. Efforts will also be strengthened in fields expected to contribute to both increasing spending and deepening understanding of local nature and culture. Against this backdrop, an initiative was undertaken focusing on food and art as core content. In particular, for the art component, projection mapping technology was utilized to create visual effects through pixel animation.
  • 操作ログの見える化に関する試行
    安齋 利典, 柿山 浩一郎
    セッションID: A3-06
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/10/22
    会議録・要旨集 フリー
    本研究は、BtoBの設備機器の操作ログを可視化するツールの効果を明らかにすることを目的とする。方法は次のとおりである。まず、デザインや認知業界のUI・UXに関わる学術的知見を調査した。次に、操作ログを可視化ツールで分析した結果を解釈した。さらに、その解釈を、学術的知見を元に考察した。操作ログを可視化するツールにより分析した5つの事例と、可視化ツールの3つの機能の考察から、次の結論を得た。・ユーザーの行為やシステムの状況を把握し、ユーザーの認知の観点から機能性や利便性を十分に把握することができる。・ユーザーの行為の意味合いの把握や習熟度や操作の効率に関する課題の概要を把握することができる。・「デザイン・認知業界の学術的知見」で説明できる部分があり、BtoB系でのUI,UXの改善に効果が認められた。
  • 菅 英寛, 長田 純一, 西沢 俊広
    セッションID: A3-07
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/10/22
    会議録・要旨集 フリー
    本論文では,バックキャスティングの手法とUXデザインの手法を組み合わせて地方都市の未来像を探索する手法を提案する.函館市を事例にバックキャスティングの手法の一つであるシナリオプランニングを用いてドライビングフォースを特定し,複数の未来のシナリオを描いた.社会インフラのDXが進展し,市民の健康意識が向上したシナリオを理想的なシナリオとした.伊藤勝也というペルソナを設定し,ある1日の生活をUXマップとユーザーストーリーを用いて表現した.
  • デザインスプリント型プログラムCreative Learning Design Campの実践報告
    伊勢 壮太, 鈴木 哲平, 武田 丈太郎, 山田 亮, 長谷川 敦士
    セッションID: A4-01
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/10/22
    会議録・要旨集 フリー
    本稿は、教職課程の学生を対象に、創造的学習のデザインを実践的に学ぶためのデザインスプリント型プログラム”Creative Learning Design Camp”の提案とその実践報告である。デザインスプリントは、ユーザー中心の問題解決手法として知られ、短期間でアイデアを試し、フィードバックを得るプロセスを通じて創造的な学びを促進する。本プログラムはこの枠組みを教育実践に応用し、学生が子どもたちと共に学びの場を構想・実践する経験を提供することを目的とした。5泊6日の合宿形式の中で、学生たちは「体験・観察・設計・実践・省察」の5ステップを通じて創造的学習を体験し、最終的に各チームが子どもたちに向けたワークショップを完成・実施した。省察の結果、学生たちには「子どもから発想する視点」「学習環境デザインへの意識」「他者と協働して学びを創る姿勢」といった教育的効果が見られた。
  • 創造性の向上にむけた札幌国際芸術祭SIAFスクールの成果発表での行動観察からの考察
    藤木 淳
    セッションID: A4-02
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/10/22
    会議録・要旨集 フリー
    振り返りは創造性の向上に影響を与えることが示されている。本研究では振り返りの手法の一つである成果発表に着目し、STEAM教育における成果発表時に受講生の承認欲求を満たす項目を明らかにすることを目的とする。本稿では、2024年と2025年に札幌国際芸術祭SIAFスクールで行われた生徒の行動観察の結果からその項目について考察する。
  • 大山 紘平, 山本 尚毅
    セッションID: A4-03
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/10/22
    会議録・要旨集 フリー
    本研究は、将来の進路をめぐる選択が「偏差値」や「安定」といった無意識の前提に縛られがちな中等教育において、「フューチャーズ・リテラシー」を導入したカリキュラムとその実践を研究したものである。生徒が自らの価値基準で未来を構想し、自身の将来の進路について、内省的かつ主体的に意思決定できるように支援することを目的として、「フューチャーズ・コーン」や「意思決定マトリックス」を用いた。授業では、「私たちは良き祖先となれるか」といった問いや「死ンキング」を通して、生徒が前提を問い直し、多様な可能性に触れることを促した。研究の結果、「フューチャーズ・リテラシー」は生徒の批判的思考力や長期的な視点を育む可能性があることが示され、生徒が望ましい未来を想像し、それを選び取る主体性を育てる助けになると言える。
  • 体験プログラムにおける教材としての工作キットの設計
    若林 尚樹, 政倉 祐子, 田邉 里奈
    セッションID: A4-04
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/10/22
    会議録・要旨集 フリー
    円山動物園で、北海道に生息するシマフクロウやエゾフクロウ、オオワシやオジロワシの4種類の猛禽類をテーマにしたワークショップを開催した。それぞれの生き物の特徴をわかりやすく表現したペーパークラフトを教材として設計した。ペーパークラフトは顔の正面のパーツと頭に被るためのバンド、上下の嘴を組み合わせたシンプルなパーツで構成した。ペーパークラフトの作り方やパーツの形状やレイアウトを基本的な設計要件を同じくした。これによって参加者に猛禽類の顔の構成の特徴が共通していること、それが生態の類似する点と異なる点に関連していることなどを意識した学びにつながることが明らかになった。
  • 体験プログラムにおける教材としての工作キットの評価
    政倉 祐子, 若林 尚樹, 田邉 里奈
    セッションID: A4-05
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/10/22
    会議録・要旨集 フリー
    本研究では、動物園における学びのためのワークショップにおいて、参加者の主観定な印象による評価と、教材としてのペーパークラフトの評価の試みを行った結果について報告する。参加者は、ワークショップのプログラムに沿った印象を評定し、ワークショップ前後での動物の知識に関するアンケートに答えた。主観評定による分析からは、工程に沿った高揚感の変化と、子どもと大人の傾向の違いを指摘することができた。また、ワークショップ前後で行った生き物の特徴に関するアンケートの分析からは、ペーパークラフトの設計上の工夫点が参加者の関心・気づきに対して効果的であったことが認められる一方で、ペーパークラフトで伝えるのには不向きな特徴なども洗い出すことができた。
  • 金沢動物園「ゾウのかおだぞう」ワークショップ
    田邉 里奈, 小島 愛己, 正木 美舟, 若林 尚樹, 政倉 祐子
    セッションID: A4-06
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/10/22
    会議録・要旨集 フリー
    本研究は、ペーパークラフトを用いて、本物の生き物を詳しく観察するワークショップの設計を目的としている。今回は、横浜市にある金沢動物園で実施した「象の顔だぞう」ワークショップの実施事例を報告する。このワークショップでは、観察した結果を描き込む観察シートの導入、観察結果を物作りで表現するためのペーパークフラフトの利用、振り返りのための解説シートの配布を取り入れ、その効果と活用について考察した。ワークショップで使用したペーパークラフトは、インドゾウの目、耳、鼻、牙などの頭部に注目させるために頭部のみをモデル化している。これを用いることで、自由にパーツを調整し、観察結果に近づけるように工夫する姿が見られた。
  • 鳥屋尾 優子, 鬼頭 美帆, 上田 信行, 小原 大樹, 古澤 輝由, 松本 亮子
    セッションID: A5-01
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/10/22
    会議録・要旨集 フリー
    本稿では、創造的な探究の場において立ち現れるGenerative Social Fields(GSFs)の特徴と可能性について、独自に考察する。個人の能力開発でなく、関係性やつながりの中で創造性がどう立ち上がるのか、またその場がいかに「即興的」に、しかし確かに織り上げられていくかを「Evocation Interview」と呼ばれる内的想起の手法を用いながら、振り返った。これは、単なる創造性のテクニックの話ではなく、むしろ、そこに現れる「間」や「音のない音」、すなわち場に流れるエネルギーと場に存在する一人一人の相互作用の質をめぐる記述である。この場は、即興的に共創が進む「協奏曲」のようであり、誰もが主体となるオーケストラ的空間として立ち上がっていた。
  • 活動に参加し「決定」に関与すること
    柿本 悠, 岡村 綾華, 須永 剛司
    セッションID: A5-02
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/10/22
    会議録・要旨集 フリー
    本稿の目的は、デザインを学ぶことの成り立ちと意味について考えることである。著者らは、「知ること」と「行うこと」を編み合わせる新しい教育コースを開発している。このコースの目的は、知識の習得にとどまらず、自分の興味を表現し、構想し、実現する能力を身につけることにある。その開発のアプローチのひとつが、「デザインキャンプ」と名づけた活動である。これは、大学のカリキュラムではなく、社会の中でデザインを学ぶプログラムづくりである。本稿では、キャンプに参加する地元の人々が、複数の可能性を生み出し、可能性を実行するための「決定」に関与する経験をとおして「それとなく」デザインを学ぶことについて論じる。
  • 共創型ビジュアルプラクティショナー養成講座の教育実践を事例として、グラフィックファシリテーターの育成を考える
    清水 淳子, 出村 紗代
    セッションID: A5-03
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/10/22
    会議録・要旨集 フリー
    本研究は、リアルタイムで対話を可視化するグラフィックレコーディングにおける「描き手の目的意識」の重要性を検証する。しばしば「センス」に依存すると誤解されるが、体系的教育による再現可能な技術であることを示すことを狙いとした。共創型ビジュアルプラクティショナー養成講座を事例に、目的意識が描画方法や情報構造へ与える影響を分析し、受講者へのフィードバックや振り返りを通じて、意識化が質を向上させる知見を得た。目的を持つ描き方は単なる記録にとどまらず、場への積極的介入と合意形成を促進する。結果として、描き手の個性を活かしながら、組織的かつ創造的な描画が可能となる。今後は再現性と創造性を両立させ、多様な学習者が参加できる教育設計の発展が期待される。
  • 認知の壁を乗り越えるための協創に向けて
    周 子哲, 福田 大年
    セッションID: A5-04
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/10/22
    会議録・要旨集 フリー
    本研究は、視覚障害のある子どもたちが楽器を学ぶ際に直面する課題を探り、触覚に基づくピアノ鍵盤補助ツールを提案するものである。現在の教育方法や支援製品を分析することで、より効果的な解決策の必要性を強調する。本研究が提案する製品は、触覚フィードバックを活用し、視覚障害のある生徒の鍵盤認識力と学習効率を向上させることを目的としており、より直感的で効率的な音楽教育ツールの提供を目指している。
  • 萩野 汰一, 安井 重哉
    セッションID: A5-05
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/10/22
    会議録・要旨集 フリー
    私たちは砂も木の机も「さらさら」というように触感を表現する際に同一の表現をする。しかし、実際には砂が指から滑り落ちる感覚や指が砂に滑り込む触感、木の机の細かい凹凸や摩擦などの複数の触感がある。そこで、本研究では単一表現にとどまらず、とりこぼしなく触感を表現する方法を模索した。その結果、これまで探求されてこなかった触感表現の新たな可能性を示す試行となった。
  • 同時に成立しづらい要素が融合するようなアイデアの共同的形成を促進する効果に着目して
    仲沢 実桜
    セッションID: A5-06
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/10/22
    会議録・要旨集 フリー
    具体的な知見を示すようなグラフィックファシリテーションの実証研究が必要とされているにもかかわらず不足している。そこで対話のプロセスにおける相互作用に着目し、グラフィックファシリテーションが対話に与える効果を探索した。その結果、グラフィックファシリテーションが対話における共創に有効であることが示された。特に、同時に存在することが困難な要素を融合させたアイデアの共創を促進する効果を事例で示した。本研究はグラフィックファシリテーション研究の今後の方向性の議論に貢献するとともに、実践への示唆を与える。
  • フォーリーサウンド制作ワークショップの評価実験とテキストマイニング分析
    常盤 優菜, 中西 宣人, 松村 誠一郎
    セッションID: A6-01
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/10/22
    会議録・要旨集 フリー
    本研究では、日常音の意識的な聴取を促ためのフォーリーサウンドワークショップを提案する。 フォーリーサウンドの制作は、映像素材から音源を分析して聴取し再現する過程がある。この制作過程に着目し、ワークショップ形式で体験することで、日常音を意識して聴く力を促すことができるのではないかと考える。 実施した評価実験では、フォーリーサウンドワークショップの前後に音の聞き取りテストを実施した。その結果、聞き取れる音の数が増加し、音の動きを表現する動詞の出現頻度が増加することが確認され、一定の効果があることが示唆された。 この結果より、フォーリーサウンド制作ワークショップが、聴能形成などようなサウンドデザイン教育に応用できるのではないかと考える。
  • 長田 純一, 竹川 佳成, 西沢 俊広
    セッションID: A6-02
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/10/22
    会議録・要旨集 フリー
    本研究では、生成AIをデザイン教育に活用する試みについて報告する。UI/UXデザインをテーマとする授業において、制作プロセスにおいてアクティブに生成AIを活用することを実施した。その結果、2つの可能性と2つの課題が明らかになった。可能性は1)制作のスピードを従来の倍に加速できること、2)ビジュアル表現が苦手な学生に協力な助けとなることである。課題は、1)自分で制作する場合と生成AIに指示する場合とでは学生のメンタルもでるが大きくことなること、2)AIに生成させる場合でも、ある程度自分でゴールイメージを持つ必要があるということである。
  • 新潟県長岡市の新任職員向け「フォローアップ研修」でのデザイン思考をもとにしたアイディア発想を事例として
    板垣 順平, 中本 和宏, 佐々 牧雄
    セッションID: A6-03
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/10/22
    会議録・要旨集 フリー
    本研究では、地方自治体におけるデザイン人材の役割に着目し、2024年度に長岡市で実施された新任職員向け「サービスデザイン思考研修」を対象とした。市民サービスや政策立案を超えてデザイン人材の活用が広がる一方で、その効果についての議論は十分とは言えない。本研究では、「デザイン・クリエイティブ枠」で採用された職員を含むチームと含まないチームの成果物の評価結果をもとに、新たな市民サービス立案における具体的な貢献の場面や、通常業務におけるその存在意義について明らかにする。
  • 2023年度から長岡造形大学で実施している対話の場「ほっこりすん」の企画・運営を事例に
    野月 あすみ, 板垣 順平
    セッションID: A6-04
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/10/22
    会議録・要旨集 フリー
    本研究は、著者が2023年より実施してきた「ほっこりすん」という対話型の活動を対象とし、課外活動や自主的な活動経験を持たない大学生のプロジェクトの実施過程に着目している。実施者の視点から、チームでのプロジェクトへの参加と継続を支えるエンパワーメント要因を探究し、それらを具体的なプロジェクトデザインのプロセスとして検討している。また、これらの要因が学生の満足感や達成感にどのように影響を与えるかを分析し、学生主体のチーム活動を円滑に進めるための実践的な手立てを提示している。
  • 坂川 侑希
    セッションID: A6-05
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/10/22
    会議録・要旨集 フリー
    本研究は、デザインを学ぶ大学3年生が、高校生を対象としたデザインの授業をデザインすることを目的とした授業の設計を試みたものである。この授業で受講生は、「高校生がデザインを学びたくなるような授業を設計する」という課題を提示され、3つのチームに分かれて、課題に取り組んだ。それぞれのチームは、デザインが持つ幅広い領域の中で、どこに軸を置くのか検討を重ね、時には自分自身が受けてきたデザイン教育のことを思い出しながら、高校生向けの授業を設計することができた。この授業の取り組みは、教授による学習によって、デザインに対する理解や、知識の定着を図ることができる可能性が示唆された。
  • グループワーク制作課題から見えてきた留学生を含めたデザイン教育の検討
    松浦 李恵, 中村 泰之, 神林 優
    セッションID: A6-06
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/10/22
    会議録・要旨集 フリー
    宝塚大学東京メディア芸術学部では、初年次教育としてクリエイターに必要な基礎力に加え、社会で活躍するための姿勢を養うことを目的としたアクティブラーニング型の授業を実施している。本稿では2024年度、本学の初年次教育の一つである「表現実践」で実施した健康づくり普及啓発ポスター制作課題を通して見えてきた、留学生が日本でデザイン教育を受ける際に生じるギャップに検討する。
  • 概念イメージを遠ざけるためのデザイン手法の研究
    村山 君学, 佐藤 弘喜
    セッションID: A6-07
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/10/22
    会議録・要旨集 フリー
    今日の情報取得やその活用の際には、情報が無意識に制限されることがあると言われている。この状態でアイデア発想を行った場合、概念が固定化された状態でアイデア発想が行われ、デザイン案に対して新規性が生まれにくいと予想される。本研究は既存イメージを意図的に遠ざけさせるため、言葉を複数回変化させ、固定化された概念から脱却して、アイデアが生まれるか調査を行った。結果、言葉を変化させる後半の部分において、既存イメージの概念を離れ、被験者特有の概念領域を形成してデザイン提案を行っている可能性がある。
  • 黒田 俊希, 土井 俊央
    セッションID: A7-01
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/10/22
    会議録・要旨集 フリー
    ゲーミフィケーションは、ユーザの特性によって有効性が異なるという課題に直面している。本研究の目的は、制御焦点理論の観点からユーザ特性を調査し、どのような傾向のユーザがどのようなゲーミフィケーションデザイン要素に動機づけられるかを明らかにすることである。まず、オンラインでのアンケート調査により関係性に関する仮説を立てた。その後、歩行におけるゲーミフィケーションの実証研究を行った。その結果、ユーザ特性とゲーミフィケーション要素との関係について有益な知見が得られた。
  • 鎌倉沿岸部の津波防災を対象として
    小林 理祐生, 瓜生 大輔
    セッションID: A7-02
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/10/22
    会議録・要旨集 フリー
    本研究の目的は、鎌倉市の津波防災に対して避難誘導標識という切り口から検証して避難誘導を迅速に行うことを実現することである。そこで、思考発話法を用いた避難シミュレーションと、市役所への半構造化インタビューを実施した。その結果、津波のリスクに関する知識不足や、コストなどの制約による標識の設置場所の不統一が課題となっていることが明らかになった。これらの課題を改善することで、迅速な避難行動が促進される可能性が示唆された。
  • 台湾ツォウ族来吉部落を例として
    張 英裕
    セッションID: A7-03
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/10/22
    会議録・要旨集 フリー
    文化創意商品が主に文化性、記憶、雰囲気、気持ちを販売するので、これまでの製品デザインの設計流れや方法だと通用できないと考えられる。ここで、調査及び収集してきた資料に基づき、第一報として、台湾原住民文化の大きな特色といえる神話・伝説を取り上げ、ツォウ族・来吉部落向けの文化的商品を制作する。最終的に、3つの商品が完成され、それぞれは(1)イノシシを楽しむコースターセット、(2)森の物語パズル、(3)木で遊んで楽しむ雰囲気ランプである。
  • 多鹿 優貴
    セッションID: A7-04
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/10/22
    会議録・要旨集 フリー
    トポロジー最適化という構造解析では有機的な形状が得られることに着目し、力学の観点から新たなデザインを生み出すツールとしての利用法を探った。様々な設定での解析と考察を繰り返す探索的アプローチを通して、トポロジー最適化解析が持つ法則性や傾向を調査し、それらの結果を基にデザインツールとしての利用法を考案、考案した手法を用いて実際に椅子のコンセプトモデルをデザインし、3Dプリンターでミニチュアを印刷した。
  • 昆虫の形態的特徴を取り入れた日本甲冑の試作
    ウ ヨウ
    セッションID: A7-05
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/10/22
    会議録・要旨集 フリー
    創作におけるインスピレーションを得ることは非常に重要であり、特にSFコンセプトアートの創作において、架空の表現は常に現実に基づき、構想を形にする。現実にある自然界は様々な形態が存在している、昆虫の形態的特徴を基にした自然造形および日本甲冑に見られる人工造形の融合は、創作に持続的なインスピレーションを提供でき、異分野における日本文化を広げるため、映像分野における研究としての価値を持つ。
  • 意味の分析によるブリコラージュ思考のモデル化
    佐々 奏, 柳澤 秀吉
    セッションID: A7-06
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/10/22
    会議録・要旨集 フリー
    画期的な製品を開発するためには,既知の技術やプロダクトを従来とは異なる文脈に置き,新たな意味を持たせたアイデアが重要である.本研究では,意味認識をリフレーミングのベイズモデルに基づき解釈することで,そうした新規設計のアイデアが持つ「訴求力」を自由エネルギーの変化量として定式化した.また,自然言語処理の手法を用い,単語入力から「既存の人工物を新たな目的で使うアイデアの持つ訴求力」を定量的に予測するシステムを提案した.このアプローチは、将来的に製品のコンセプトデザインを支援する技術となることが期待される.
  • 生成された複数の肖像写真を一望できるインタラクティブディスプレイ
    藤村 成, 牧野 海翔, 前田 晃秀, 瓜生 大輔
    セッションID: A7-07
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/10/22
    会議録・要旨集 フリー
    本研究では、視聴者の動きに応じて変化するインタラクティブなデジタル肖像システムを提案する。AIによる加齢変換を利用し、ユーザーがカメラに近づくと肖像が老化し、遠ざかると若返る仕組みとなっている。PythonとMediaPipeを用いて実装されており、身体の動きと時間的変化を直感的に結びつけることで、インタラクティブな体験を提供する。本研究は、デジタル肖像の新たな可能性を探求し、受動的な鑑賞を没入型の体験へと変えることを目的としている。
  • おう ゆう, 于 繭佩, 佐藤 弘喜
    セッションID: A8-01
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/10/22
    会議録・要旨集 フリー
    中国黒竜江省の五大連池は、火山地形と冷泉資源を有する著名な観光・療養地であり、独自の地域文化的価値を有している。本研究では、同地域の地理的特徴である「火山と冷泉」、および達翰爾族の民俗文化を対象に、記号論的視点から文化資源の分類と象徴的要素の分析を行った。その結果に基づき、五大連池の地域文化を基盤とする創意製品デザインモデルを構築し、文化的記号の抽出およびデザイン要素の再構成を通じて、観光地における小屋のデザイン提案を完成させた。本研究は、地域文化に根ざした創意製品の開発に向けた具体的手法と理論的視座を提供するものである。
  • 中村 泰之
    セッションID: A8-02
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/10/22
    会議録・要旨集 フリー
    本研究では、萌え起し活動に用いられる「ご当地萌えキャラクター」のデザインについて調査・分析する。「萌え」はもともと日本のオタク文化における俗語であったが、現在では世界的に認知されている言葉である。萌えおこしとは、萌えによる地域おこしの一種である。キャラクターデザインは、マンガ、アニメ、ゲームなどで用いられる「萌えキャラクター」をベースとしているが、そのようなキャラクターデザインは一般の人々から抵抗を受けることがある。本研究の目的は、より広く一般に受け入れられる「萌えキャラクター」のデザイン手法について調査・分析することである。
  • ―高知県幡多郡黒潮町での観察―
    高田 友紀, 岩嵜 博論
    セッションID: A8-03
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/10/22
    会議録・要旨集 フリー
    本研究は、地方におけるモビリティサービスが地域コミュニティにどのように貢献し得るかを検討する。高知県幡多郡黒潮町でのフィールドワークに基づき、モビリティを社会的つながりや相互扶助の手段として捉え、その実態と可能性を考察した。調査では、関係者間の情報共有にさらなる工夫の余地があること、また住民同士の声かけがサービス利用のきっかけとなる可能性が示唆された。これらの知見は、地域社会福祉の基盤を支え、包摂性を高めつつ、日常生活における地域内の関係性を育むモビリティの在り方を示唆するものである。
  • 新潟県長岡市で実施している小規模な対話の場に参加した参加者の口述情報の分析から
    佐々木 茉歩, 板垣 順平
    セッションID: A8-04
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/10/22
    会議録・要旨集 フリー
    本研究では、佐々木の「小規模な地域の場への継続的な参加の動機づけにつながるフェーズ」を手掛かりとして、筆者がこれまでに実施してきた小規模な対話の場の参加者の初参加時の、参加開始時から終了時までの口述情報の具体的な内容やその属性について検証し、2回目の参加につながった要因と、再度訪れるための条件を再考する。さらに、これらの結果から参加者の行動変化につながり得る口述情報の傾向を把握し、蓋然性のマネジメントの可能性について提示する。
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