日本デザイン学会研究発表大会概要集
日本デザイン学会 第52回研究発表大会
会議情報

cyclops
達成感を楽しむ玩具の提案
*山口 紘史
著者情報
会議録・要旨集 フリー

p. 168

詳細
抄録

 現在、遊びの重要性が認められつつある一方で、まだ遊びは遊びでしかなく、普段のまじめな生活の息抜きとしての役割しか持っていない。そこで、遊びが私たちの生活に密接に関わっているということを実感できるような玩具を提案することを本研究の目的とした。普段私たちが何気なくやっている行動を遊びとして成立させ、その行動による効果を実感させることができれば、遊びと生活の関わりの深さ、遊びの持つ役割や可能性を感じてもらえるのではないだろうか。また、遊びによる効果として連想されにくいものである、“達成感”を遊びの中に実感することは、遊びのより深い理解につながると考えた。ハサミや車のキーを何気なく指に掛け、くるくると回した経験は誰もが持っているだろう。本研究では、そのような行為を遊びとして成立させる玩具を提案し、さらに、回す以外の技を可能にすることで、技を考えて習得し、それを披露することに達成感を実感させることを目指した。最終提案として、指で回して、回す指を移し替えたり逆回転させたりするなどの技を習得し、それを披露するのに適した玩具の提案を行う。

著者関連情報
© 2005 日本デザイン学会
前の記事 次の記事
feedback
Top