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本プロジェクトは,株式会社バッファロー(以下バッファロー)と,拓殖大学工学部工業デザイン学科との間で行われた産学協同プロジェクトである.
本プロジェクトは,学生にとってはデザイン業務に直結したテーマをもとに企業との共同作業を行うことで普段の授業では味わえない緊張感と,実践的な体験ができ,また,プレゼンテーション能力の向上がはかれるなどのメリットがある.
本プロジェクトには以下のような3つの特徴がある.
1. 20代前半の若者である学生の提案を通して,今後のメインユーザの嗜好を探ることができ,また,学生による思いも寄らない提案がバッファローにとっての刺激となりうる.
2. 本プロジェクトには,プロダクト・ビジュアル・コンテンツの3分野の学生が参加している.そのため,その提案は多岐にわたり,バッファローとっては総合的なデザイン戦略を考える上の一助となる.
3. パソコン周辺機器の使われ方の整理と今後の展開の可能性とパッケージデザインにおけるデザイン要件の整理と新たな展開のための表示要素についての調査を大学院生が中心に実施し,その成果にもとづく提案を行っている.