展示会や見本市は、空間を使った直接的な双方向の情報伝達媒体である。情報の送り手と受け手が場と時間を共有するので、受け手の動線や混雑度に対する配慮が必要である。さらに短時間に、わかりやすく、より印象的な情報伝達が求められる。 本報では「多数の受け手と展示装置の関係」について現場で調査した。特に「寸法」に着目し、展示会場において、観察、実測、写真撮影による実態記録を行った。今回は「対談+説明パネル」と「体験型展示+説明映像」のタイプの演出を対象に、ステージ上の展示装置について分析を行った。その結果、受け手にとって見やすく快適な距離と必要スペースについての設計データを得ることができた。