21世紀の日本は超高齢社会が到来し、福祉のまちづくりが進む中、高齢者・障害者の日常生活における移動手段の獲得に対するモビリティ・ニーズが生じており、移動に困難を持つ人々に対する適切な外出支援の必要性が高まると思われる。例えば市街中心部での高齢者や障害者の移動支援のために、電動スクーター等を貸し出すショップモビリティがイギリスで発達している。そこで移動を支援するモビリティについて、イギリスのショップモビリティの状況の調査を行った。ショップモビリティの制度、運営主体、財源、スタッフと器材、利用者、アクセス手段等について、ショップモビリティのホームページに載っている資料を検索し、3事業所を対象としたインタビューによる現地調査を行った。 その結果、ショップモビリティはチャリティ団体、ボランティア活動、ドア・ツー・ドアサービス等の重要な役割を担っていることが明らかになり、超高齢社会に向けたモビリティのサービス提供を行うためには新しいデザインを模索する必要があるのではないだろうかと考え、研究を進めている。