抄録
JR東日本の山手線は、将来、品川駅と田町駅の間に存在する約20ヘクタールの車両基地跡地を整理して、そこに生まれる広大なエリアの再開発に伴って、新しい街の中心になる駅を設置する構想がある。現在、新駅全体像の構想はあるが、具体的な計画はまだ決まっていない。そこで、本研究ではこの構想に従って新駅周辺の再開発の景観デザイン提案を行った。条件整理では、新駅はオフィスや観光地に近く、景色が良い、羽田空港や新幹線へのアクセスが良い、などを現地調査や文献調査で整理した。デザインコンセプトは、「Eco-Green, International City, Transportation Exchange Hub」に決定し、風力発電や太陽光を取り入れたビルの造形、駅と一体となったホテルやバスターミナル、駅名を「Tokyo Bay Tower Station」と命名し、国際的な会議場やシンボルタワーを設定した。デザイン検討では、フォーラムエイト社のUC-win/Roadを用いたVirtual Realityの空間を制作して、利用者の視点やホテルからの眺望、周辺からの見え方に考慮した魅力的なデザインを提案した。