抄録
大正期・昭和戦前期日本の重要なデザイナー養成学校の一つであった東京高等工芸学校の3年制の木材工芸科では、建築・室内装飾・家具に関する理論と実修を均等に学び、「室内の綜合展示」を実現する独自の作品制作を行った。一方、2年制の木材工芸別科では、家具の設計・製図を主に学び、自ら企画立案した家具作品を自らが製作する実修を行った。そして、2年次生の最優秀生徒は、自らの作品制作の傍ら、一般的な1年次生とのチームワークも主導するという、アクティブラーニング形式の実修に取り組んだ。また木材工芸別科教員の築島棟吉・榎本安五郎の『和洋家具構造図解』はその教科書であった。