我々の祖先は、厳しい環境の中でも他人と食べ物や住処を分け合った者だけが生き残ってきた。そのため我々ヒトには「分け合う心」が本能的に備わっている。また、「家族」は人間の社会的活動の中で最小の単位である。そこで我々は、家族の幸せから考える「分け合う」コミュニケーションツールの提案を行った。アンケート調査によると、よいコミュニケーションを取れている家族は夕食後に一緒にお茶を飲む時間を設けるなど積極的に家族と会話する時間を作る努力をしていた。そこで我々は、家族のコミュニケーションツールとして「家族で分け合うラテスプーン」を提案した。このツールを使用することでこれまで会話する時間を設けてこなかった家族に、話をする習慣を与えることが期待できる。