主催: 日本デザイン学会
会議名: 日本デザイン学会 第69回研究発表大会
回次: 69
開催地: オンライン
開催日: 2022/06/24 - 2022/06/26
日本の再犯率は約50%(令和元年)という高い数値である。本研究では罪を犯して刑務所から出所した人たちの孤独から生まれる再犯の減少を目的とし、出所者を市民コミュニティと繋ぐためのデザインを探った。実際に関連施設の見学、出所者5名と施設スタッフへのインタビュー調査から、彼らの再犯を産む原因が「極端な所属コミュニティの少なさ」にあると推測した。彼らがコミュニティへの参加に消極的な理由は自己開示ができないことにある。しかし、前科を隠した状態で新しいコミュニティに属しても、関係性が壊れてしまう不安やストレスが発生する。こうした状況から、出所者の自己開示を手伝うことと、市民コミュニティと実際に関わる経験をサポートすることの二つの施策の必要性を特定し、自らの経験や想いを語るカードを使用したグループワークと、市民と共同で料理を通して考えや経験を共有するワークショップを実施した。実施後のアンケートの結果、市民・出所者の、相手に対する知識や好感などの項目で改善が見られ、出所者の自己開示と市民との相互理解、ひいてはコミュニティへの参加の可能性が認められた。