主催: 日本デザイン学会
会議名: 日本デザイン学会第71回研究発表大会
回次: 71
開催地: 九州産業大学
開催日: 2024/06/21 - 2024/06/23
自然災害発生時に避難所となる小学校や地域のコミュニティーセンターでは生活に必要な家具や什器が不足しがちだが、平常時からそれらを備蓄することは難しい。また、非常用品が備蓄されていてもその使用方法が当事者に共有されず、被災時に使用できなかったケースもある。一方、避難生活が長期化した際、共同生活を送る他者とコミュニケーションが取れないことや、その場に仕事や役割を持てないことから心身に不調をきたす被災者がいる。本研究では、平常時から避難所の備品に親しんだ被災者が主体的に避難所の設営に関わること、長期化した避難生活の中で被災者同士の協業が生まれることを目指して、災害時と平常時に使用可能な木造ユニットシステムをデザインした。細い木材を組み合わせた柱と梁は軽く、工具を使わずに組み立てることができ、災害時に避難所で役立つ家具や什器になる。それらのモジュールを組み替えると休憩場所や屋台となり、日常的に地域の行事で使うことができる。本研究ではニーズ分析に基き災害時に必要とされる什器を設計した上で、平常時における使用例としてマルシェの休憩所と茶道体験用の茶室を制作し、実際の地域イベントで効果の検証を行った。