日本デザイン学会研究発表大会概要集
日本デザイン学会第72回研究発表大会
セッションID: PA-12
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南部鉄器職人の手仕事を体験できるしかけ絵本の制作
*小原 千宥小林 重人
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抄録

伝統工芸産業はライフスタイルの変化により需要低下や後継者不足に直面しており、保育園・幼稚園においても文化継承のための活動が必要とされている。南部鉄器は一時的に需要が回復したものの、南部鉄器の良さや製造工程を次世代に伝える必要性が指摘されている。しかし、南部鉄器に関する既存のメディアでは職人の動きが伝わりにくく、ワークショップや工房体験も環境や工程の複雑さから困難である。そこで、本研究では、子どもたちに南部鉄器の製造工程と職人の手の動きを伝えるしかけ絵本を制作し、その中に、従来の因果関係を表現したしかけに加え、職人の実際の手の動きに近い体験ができる自由度の高いしかけを導入した。その際、職人の動きを表現したオノマトペを用いることで読者の手の動きをガイドした。

 南部鉄器工房の職人へのヒアリングと保育園での観察を通して、しかけが職人の手の動きを表現していることや園児が職人の手の動きに近い動かし方をしている様子、工程を理解する様子を確認できた。

 最終的にこれらの結果を基に、改訂版を制作し内容の充実化を図った。しかけ絵本を用いた本手法は南部鉄器のみならず、多くの伝統工芸において有効な手段と考える。

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