主催: 日本デザイン学会
会議名: 日本デザイン学会第73回研究発表大会
回次: 73
開催地: 千葉工業大学 津田沼キャンパス
開催日: 2026/06/12 - 2026/06/14
本研究は、人工物と生命の境界を再構築することにより、非生物に対する道徳的配慮や愛着を誘発する手法を模索するものである。物理的な恒常性を保ち、生物学的な死のリスクを持たない「造花」に着目し、動的な「痛みの信号」を実験的な媒介として用いた。フィールドワークの結果、対象からのネガティブな反応は、ユーザーの擬似的な罪悪感や当事者意識を顕著に喚起し、無機物を感受性のある存在として知覚させる傾向があることが明らかとなった。一方で、即時的な回復はユーザーから「介入の余地」を奪い、深い関係性の構築を阻害する要因となる。そこで、人間と人工物の間に新たな情緒的契約を確立するための手法として、「スロー・インタラクション」を提案する。