主催: 日本デザイン学会
会議名: 日本デザイン学会第73回研究発表大会
回次: 73
開催地: 千葉工業大学 津田沼キャンパス
開催日: 2026/06/12 - 2026/06/14
本研究は、本研究は、台湾農村文化のプロモーション戦略の再設計 に 着 目 し 、 日 本 の 宗 教 祭 礼を 参 照 し つ つ 、 Activation Experiential Design ( AED ) と Integrated Marketing Communications(IMC)を統合した農村文化イメージイベントの推進可能性を探索的に検討する。目的は、農村文化イベントにおける参加の論理を再構築し、地域文化や宗教儀礼を、文化的価値・感情的結びつき・伝達効果を備えた体験へ転換することにある。
研究方法として、事例分析法および文献研究法を用い、台湾の宮廟文化活動 10 事例と日本の宗教祭礼 10 事例を比較分析した。STP 分析に基づき、イベント類型、体験形式、ブランド・コミュニケーションの観点から整理した結果、6 つの主要なプロモーション戦略類型を導出し、体験設計がブランド構築に果たす役割を明らかにした。
さらに、体験設計を中核に IMC を統合し、感覚・感情・行動・象徴の四側面から、体験が文化理解・記憶・アイデンティティに与える影響を分析した。その結果、体験設計は没入型参加を通じて文化認識を強化し共有・拡散を促進し、IMC はメディア統合により伝播効果を拡張し、体験生成から情報拡散までの一体的プロセスを形成することが示された。
以上より、本研究は台湾農村文化プロモーションにおける 6 つの戦略類型を提示し、次の 2 点を指摘する。第一に、AED を起点とし IMC と統合することで、アイデンティティ向上、記憶深化、ブランド構築に寄与する。第二に、没入型体験の導入により、宮廟活動は宗教儀礼から文化体験へ転換し、文化継承と観光発展を促進する可能性が示唆される。