1988 年 1988 巻 69 号 p. 21-28
自動車のインテリア、特にインストルメントパネルの評価は、形状から受ける印象など官能量の占める割合が大きい。そこで本研究は、多属性効用理論の考え方をもとに、インストルメントパネル形状とイメージの間の関係を探り、形状から受ける印象を明確にするものである。研究はまず、国産現行車種のデータをもとに、インストルメントパネル各部寸法の集約、整理を行った。その結果をもとに、実験計画法のための属性、水準の設定および直交配列表への割り付けを行い、サンプルを作成し、イメージに関するアンケート調査を実施した。多属性効用理論の考え方をもとに数学モデルを構築し、アンケート調査で得られたデータより算出された結果から、インストルメントパネル形状とイメージの間の関係を考察した。