デザイン学研究
Online ISSN : 2186-5221
Print ISSN : 0910-8173
ISSN-L : 0910-8173
均一加熱を目的とした電子レンジ用容器の形状設計指針 : 電子レンジ用容器に関する基礎的研究(2)
青木 弘行久保 光徳鈴木 邁稲村 栄一郎
著者情報
ジャーナル フリー

1990 年 1990 巻 82 号 p. 65-72

詳細
抄録

電子レンジ加熱下における食品の温度分布を予測する昇温理論を適用して,均一加熱を目的とした容器形状の検討を行った。設計の対象としては一般的な角型容器を取り上げ,コーナー曲率半径・容器の深さ・半減深度をパラメータとして検討を行った。形状の決定は,容器形状をマイクロ波の入射数によって規定される領域に分割し,各領域における比電力を算出し,比電力の最大値と最小値の比をもとにした均一分布度を定義することにより実施した。・その結果,コーナー曲率半径の増大および容器の深さの減少にともなって,加熱むらが抑制される傾向にあることが明らかとなり,これらの結果をもとにして最適容器形状の提案を行った。また,本検討で実施した一連の手順を整理,体系化することにより,均一加熱を目的とした電子レンジ用容器の形状設計指針を作成した。

著者関連情報
© 1990 日本デザイン学会
前の記事 次の記事
feedback
Top