デザイン学研究
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曲率エントロピーを用いた形状生成方法
氏家 良樹鈴木 貴雄松岡 由幸
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2000 年 47 巻 4 号 p. 59-68

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抄録

曲線設計においては、形状要素の組み合わせによりはじめて発現する全体的な形状特徴の把握やその制御が重要となる.しかし、従来の形状情報だけでは全体特徴の表現が難しく、全体特徴を表現しうる新たな形状情報や、それを設計指標として用いた設計支援システムが望まれている.前報において、筆者らは新たな形状情報として曲率エントロピーの定義を行い、同形状情報が単純な曲線形状において「複雑さ」という全体特徴を表現しうることを明らかにした.本研究では、曲率エントロピーと遺伝的アルゴリズムを用いた形状生成方法を提案し、自動車サイドビューの設計への適用を行った.その結果、曲率エントロピーは製品レベルの自由度を有する曲線形状においても全体特徴を表現しうることが確認され、同形状情報を用いた設計支援システム開発の可能性を示すことができた.

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© 2000 日本デザイン学会
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