デザイン学研究
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名古屋市における歩行者系サインの利用実態と評価
-名古屋駅地区・栄地区・名古屋城地区を対象として
伊藤 孝紀木暮 優斗大矢知 良
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2016 年 63 巻 2 号 p. 2_33-2_42

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抄録

 本研究では,名古屋市が管理する歩行者系サインを対象とし,設置環境による利用実態や表示面のデザインに対する評価の違いを把握することを目的とする。
 対象地区は名古屋駅地区,栄地区,名古屋城地区の3地区とし,対象地区内の歩行者系サインの類型化および後の調査箇所の選定を目的とした設置環境調査,歩行者系サインの利用者数および通過者数を明らかにすることを目的とした目視観測調査,表示面のデザインに対する評価および利用目的を把握することを目的とした利用者の評価調査をおこなった。
 目視観測調査から,利用者数が多い歩行者系サインの設置環境を把握した。利用者の評価調査により,地区により年代,居住地区,来訪目的など利用者の属性が異なるということを明らかにした。表示面のデザインに対する評価は市でデザインが統一されていた方が良いとされ,地図の文字サイズは小さいと評価された。また,地区内の設置環境および平日・休日の違いにより,利用目的が異なることを明らかにした。

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© 2016 日本デザイン学会
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