日本補助犬科学研究
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原著論文
盲導犬(訓練犬)の口腔内細胞像について
林 一彦渡邉 佳恵渡邉 巌森 大智浅沼 利映大内 希前田 剛松本 敬
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キーワード: 盲導犬, 訓練犬, 口腔, 細胞像
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2009 年 3 巻 1 号 p. 23-26

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抄録

1.5~2歳齢の盲導犬訓練中のラブラドール・レトリバー10 頭(雄6頭,雌4頭)の口腔内細胞像について、舌、頬、歯肉、硬口蓋の4 部位をサイトブラシを用いて擦過し、Papanicolaou 染色を施して検討を行った。その結果、舌、歯肉、硬口蓋の粘膜では角化扁平上皮細胞が多く観察され、また、頬粘膜では非角化扁平上皮細胞が多く認められた。その他の所見としては、好中球の出現数は頬粘膜が3 . 0 個ともっとも多く、つぎに歯肉、口蓋の順に多く認められ、舌粘膜が最少で0 . 8 個であった。細菌のコロニー(集塊)も種々な割合で観察され、頬粘膜が最多で13 個となっており、舌粘膜が4 . 0 個ともっとも少なかった。一方、カンジダはまったく観察されなかった。

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© 2009 日本身体障害者補助犬学会
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