全国の盲導犬使用者団体を対象に質問紙調査を行ない,活動実態と課題を調べた。団体では,居住地域での会員同士の交流・情報交換などの内部的な活動は多くみられたが,盲導犬協会を始め,行政や企業といった外部団体と連携をしている団体は限られていた。しかし団体は,内部的な活動では解決が困難な盲導犬使用に際しての課題や改善策を指摘した。団体は,必要に応じて盲導犬協会と連携すれば,盲導犬事業の現状を知り,協会の課題解決のノウハウを得ることもできるだろう。それはその後,行政,企業や一般人への働きかけにもつながる。活動を外に開くことによって,居住地域に盲導犬使用に関心を持つ視覚障害者が増え,盲導犬の効用を享受する視覚障害者が増加すれば,団体の内部的な活動も活性化が望める。盲導犬使用に興味のある視覚障害や新規盲導犬使用者への個別相談,使用者のマナー研修などの充実も重要である。盲導犬使用者がより快適な盲導犬使用を主体的に実現するために,団体の活動には意義がある。