1987 年 1 巻 6 号 p. 49-52
理科教育の立場から見た教師教育はどうあるべきかを議論した。教師教育とは養成と研修との連携のもとにおこなわれるべきものである。戦前の理科教師養成では、予想したよりも広い範囲にわたって専門的な学習が行われていた。しかし学問全体を見通すような教育は見当らない。反対に、戦後の教師教育では、教師の人間的力量の育成する部門は充実されているが、実践的な解決能力の育成が軽視されて来た。今後の理科教師の養成はこれらを充分に解決しながら推進されて行くべきではなかろうか。