2004 年 18 巻 6 号 p. 41-46
本研究は、中学校における総合的な学習の時間におけるプログラムの提案を目的とする。化石燃料を代表するエネルギー革命によって人々と里山とのかかわりは次第に薄れ、現在の里山の多くは荒廃の一途をたどっている。「松」はどの時代でも人々と深いかかわりがあり、松林の盛衰はその時代背景を色濃く映し出してきた。筆者は中学校の総合的な学習の時間において、この「松」に特化して学びを深めることで、化石燃料出現以降の里山の荒廃の表徴や環境問題について意識を高揚させることができると考えた。