2005 年 19 巻 6 号 p. 35-38
環境教育の効果的なアプローチのため, そのバックグラウンドとなる環境学に対して新規な体系化手法を提案し, その妥当性について検討した。体系化は, 現在の環境用語を環境学構成する情報であると見做し, 各用語の類似性をクラスタ分析によって統合化, 系統別に分類することによって得られる。得られたクラスタの傾向から全体の傾向, 即ち環境情報はどういう分野で形成されているかが判別できることになり, 環境学全体のバウンダリを構築することが可能となった。また, 環境学の本質である超領域的アプローチの概念を有するLuhmannの教育システム論の観点から, 本手法の妥当性を半定量的に検討した。その結果, システム上本手法は教育に提要可能であることが示された。