近い将来,新しい知識・情報・技術が社会のあらゆる領域での活動の基盤として重要性を増す「知識基盤社会」の到来が考えられる.この社会では,問題を認識する力や問題解決能力が求められ,批判的思考を行うことや協調的な作業を実施することが必要となる.批判的思考は,批判的思考態度を高めることによってより効果的に実行できることから,高等学校における学習活動においても,批判的思考態度を向上させる取り組みが必要であると考えられる.本研究では,まず教科「情報」で実施した問題解決学習の要素を明らかにした.次に問題解決学習の諸要素が批判的思考態度に及ぼす影響を共分散構造分析により検証した.