「科学の祭典」をはじめとし,全国各地で科学イベントが開催され,来場者は,幼児や小学生とその保護者が主である.企業・大学・高校などによる出展が見られる.研究の目的は,先行研究で挙げられた工夫「ア.参加したいと感じる,イ.幅広い年齢層が体験でき,知識を得られる,ウ.オリジナルな作品を制作できる」を満たす新たな展示物を作製・実践し,科学イベント出展に関する知見を文書化し,展示法を確立することである.研究方法は,書籍等で題材を探し,展示物を作製し,実際に科学館で実践し,来場者にアンケート調査を行うことである.具体的には,箱ギターを作製する展示を行った.長さが音に影響を与えるという算数と音楽を繋ぐ鍵内容を伝えるために,導入でドレミパイプを用いて視覚的に伝達したり,来場者に対応するために3つのコースを用意したり,大人向けの解説資料を配布したりした.アンケート調査の結果,工夫の効果を確かめられた.