文部科学省によるプログラミング教育推進の取り組みにおいては,2020年度に小学校,2021年度に中学校でプログラミング教育が必修化され,また高等学校では2022年度からプログラミング教育を含む必履修科目「情報Ⅰ」が設定された.さらに,2024年度からは大学入学共通テストの教科として「情報」が加わることになっている.このような状況において,共通教科「情報」の重要な狙いの一つである情報活用能力育成のための指導法の確立が重要と考えられる.そこで,本研究ではプログラミング教育の指導に焦点を当てた情報科教育法について提案する.共通教科情報科の位置づけは各教科で必要とされる情報活用能力を育む基盤としての情報教育を担うものである.本稿では,この狙いをくみ取って構成した,M県教育委員会主催免許法認定講習「情報科教育法Ⅰ」および「情報科教育法Ⅱ」における実践について報告する.