外科と代謝・栄養
Online ISSN : 2187-5154
Print ISSN : 0389-5564
ISSN-L : 0389-5564
特  集
Pharmaconutrition としての微量元素・ビタミン投与の是非
村越 智深柄 和彦安原 洋
著者情報
ジャーナル フリー

2017 年 51 巻 6 号 p. 339-346

詳細
抄録

 微量元素やビタミンは,代謝経路の要所において補助因子や補酵素として作用し,代謝全体を調節することで生命維持に寄与している.重症患者においては,その病態から酸化ストレスの増加が明らかになっているが,一連の炎症反応の引き金となる酸化ストレスを制御し得る抗酸化物質として微量元素やビタミンは注目をあつめている.このPharmaconutrition をいかに重症患者治療へと結びつけるかが基礎・臨床研究の両方面から模索されており,重症患者への投与は“是”とする意見が多い.しかし少なからず“非”とする意見もあり,今後の研究の展開が待たれる.

著者関連情報
© 2017 日本外科代謝栄養学会
前の記事 次の記事
feedback
Top