外科と代謝・栄養
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日本アミノ酸学会ジョイントシンポジウム
アミノ酸を介したmTORC1 の制御とその調節機構
鈴木 司伊藤 太郎工藤 智弘中川 晃貴土澤 弘幸井上 順山本 祐司
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2025 年 59 巻 3 号 p. 60-

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抄録
 mTORC1(mechanistic target of rapamycin complex1)は、真核生物で高度に保存されたセリン・スレオニン キナーゼであるmTOR を含む複合体であり、タンパク質合成の促進やオートファジーの抑制など多くの生理作用 に関与することで細胞の成長や代謝を制御するシグナル分子である。それゆえ、mTORC1 の活性化制御経路の破 綻は様々な疾患を引き起こすことが示されている。mTORC1 は細胞内のアミノ酸レベルによってその活性化が厳 密に調節されており、アミノ酸刺激によるmTORC1 の活性化は主にRag GTPase 複合体を介してリソソーム膜上 で制御されている。また、ロイシンやアルギニンなどの特定のアミノ酸は、Sestrin やCASTOR1 などのセンサー 分子が特定されており、これらを介してRag GTPase を制御することでmTORC1 を活性化する。この他にもRag GTPase に対するアミノ酸センサー分子が数多く報告されており、これらについてもその詳細な作用メカニズムの 解明が求められている。これに加え、近年の研究ではリボソームが直接mTORC1 の活性制御に関与する可能性も 示唆されていることや、細胞膜やリソソームに存在するSolute Carrier(SLC)輸送体が、細胞外および細胞内の アミノ酸濃度を動的に調節しながら、mTORC1 の活性化状態を微調整する仕組みも明らかになりつつある。本シ ンポジウムでは、mTOR とアミノ酸シグナルに関する研究、特に細胞内のアミノ酸伝達経路の制御メカニズムに ついて議論するとともに、当研究室で見出した新規制御メカニズムなどの知見についても紹介したい。
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© 2025 日本外科代謝栄養学会
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