サルコイドーシス/肉芽腫性疾患
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眼病変の診断基準
眼サ症における「眼サ症診断の手引き」と「サ症診断基準」の有用性と妥当性
山口 恵子大原 國俊
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1999 年 19 巻 1 号 p. 5-9

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抄録

眼サルコイドーシス (眼サ症) 診断における「眼サルコイドーシス診断の手引き」と「サルコイドーシス診断基準」の有用性と妥当性についての報告を自験例を中心にまとめた. 「手引き」では感受性は高いが, 特異性に問題がある可能性があった. 「診断基準」においては, 現状の臨床検査項目よりも, 気管支肺胞洗浄 (BAL) の有用性が示唆された. 眼サ症が強く疑われた56例中確定診断ができたのは31例 (55%) のみであった. 臨床検査結果陰性13例のうち6例 (46%) が経気管支肺生検 (TBLB) で陽性となった. 眼サ症の特殊性を考えると, 全身あるいは他臓器の著明な病変のみが反映される臨床検査では確定診断を得られない可能性も高く, 眼サ症診断における診断基準の再検討を要すると考える.

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© 日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会
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