サルコイドーシス/肉芽腫性疾患
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多発性脾結節を呈し経皮的脾針生検・経気管支肺生検にて確定診断されたサルコイドーシスの1例
米野 由希子徳田 均笠井 昭吾柳 富子鵜飼 徹郎三浦 恭定北村 成大
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2000 年 20 巻 1 号 p. 59-63

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抄録
近年画像診断の進歩・普及により, 腹部超音波・CTなどで多発性脾結節を偶然発見される症例が増加しているが, 診断確定には病理所見が必須である. 我々は, 画像上多発性脾結節を偶然発見された無症状の65才男性症例に対し, 経皮的脾針生検を安全に施行し得た. 病理標本からサルコイドーシスが疑われ, 気管支鏡検査により確定診断されたサルコイドーシスの脾病変は臨床症状を呈することは稀であるが, サルコイドーシス剖検例の33%に認められるとされ, 稀ではない. 従って偶然発見された多発脾結節の鑑別診断としてサルコイドーシスを考慮する必要がある. このような場合, 経皮的脾針生検は簡便で安全な確定診断法であると考える.
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© 日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会
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