サルコイドーシス/肉芽腫性疾患
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高齢者に発症したアレルギー性肉芽腫性血管炎 (AGA) の二例
馬庭 厚田口 善夫種田 和清郡 義明田中 栄作井上 哲郎加藤 晃史櫻本 稔前田 勇司浜西 徹西尾 智尋野間 恵之宮川 文弓場 吉哲小橋 陽一郎
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2001 年 21 巻 1 号 p. 91-95

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抄録
我々は高齢者に発症し組織診断を得ることができたアレルギー性肉芽腫性血管炎 (AGA) を2例経験した. ともに80歳以上で発症しMPO-ANCAは陰性, 診断後1例はステロイド及び免疫抑制剤, 1例はステロイドのみで治療した. 2例とも初期治療は奏功したものの前者は治療開始後約3ヶ月で日和見感染症で死亡し, 後者はステロイド減量中に怠薬により中枢神経血管炎症状を発症した. アレルギー性肉芽腫性血管炎はANCA関連血管炎のなかでも比較的若年発症が多く他の血管炎に比し予後良好と言われているが, 今回経験した2例では治療に難渋した. 高齢者については発症報告例が少なく, 今後さらに症例集積や検討を要すると思われた.
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© 日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会
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