抄録
BALが判定項目に追加されたサ症新臨床診断基準の眼サ症診断への影響を調べた. BALを含まない旧診断基準で診断不能であった眼サ症疑診67例について, BALの陽性率を調べ新診断基準で臨床診断可能となった症例の頻度を計算した. 全身検査結果から今回の検討が可能であった44例中でBALが陽性であったものは実施12例中7例あったが, 4例 (9%) のみが新臨床診断基準で臨床診断できた. 眼サ症疑診例には全身検査で陽性を示すものが少なく, BAL実施も困難なことが多く, BAL追加による眼サ症臨床診断率への影響は小さいと考えられた.