日本ストーマリハビリテーション学会誌
Online ISSN : 2436-8806
Print ISSN : 0916-6440
短報
ストーマ周囲の難治性皮膚障害に対する工夫一肝硬変症を合併したオストメイトのストーマケアから一
金丸 明美堀口 まり子杉山 貴子飯野 弥宮坂 芳明本田 勇二横山 章深沢 智基輿石 直樹松本 由朗石川 徹江口 英雄
著者情報
ジャーナル フリー

1995 年 11 巻 2 号 p. 43-48

詳細
抄録

 肝,腎機能障害などの全身的合併症を有する症例のストーマケアは難渋することが多い。今回,66歳男性で高度の肝硬変症を合併したオストメイトに対して施行したストーマケアについて報告する。ストーマのサイズは6.3×3.7cmと大きいスキンレベルのストーマであった。肝硬変症のための出血煩向が存在し,フランジとの接触によりストーマ粘膜より容易に出血し,既製の製品では十分なケアが行えず,便の混入による難治性皮膚障害を生じた。そこでウェハーをストーマサイズに合わせて作成し2段に重ねて圧迫,さらにペーストを併用することで良好な結果を得た。本法は簡便で有効な方法であると考えられた。

著者関連情報
前の記事 次の記事
feedback
Top