抄録
ウロストミー手術施行後1年以上経過した、性のパートナーを有する患者105人に対し、術前・術後の性生活の変化について、特に機能と行動面から調査をストーマ外来において実施した。有効回答103人(98%)を分析の対象にした。内訳は、男性が80人、女性が23人であった。平均年齢は男性が62.3歳、女性が65.3歳であった。術前6ヵ月以内に性生活を有するは、男性は98.9%、女性は82.6%であった。手術後1年経過の時点で、性生活が途絶えたのは、男性が91.3% 、女性では82.6%であった。性的欲求の障害は男性の98.9%、女性の91.8%にみられ、特に男性の勃起障害は88.8%、女性のオーガズム欠如が78.3%と高率であった。しかし、対象者の約90%は性機能においては減退したものの、パートナーとの性的行動を希望していることが判明した。